【今日のポイント】
週明けのトルコリラ円は、オセアニア早朝につけた3.80円をこの日の高値に3,74円まで弱含みました。しかしながら、欧米株が底堅かったことやドル円が142円台で下げ渋ったことなどが支えとなり、先週末安値の手前では下げ止まっています。なお、リラは対ドルで38.03リラ付近のリラ安水準で引けました。
相場の混乱要因であった「トランプ関税」に対する警戒感が一先ず緩むなか、本日のリラ円はどの程度まで持ち直せるかを測ることになりそうです。ただドルリラがリラ安基調のため、頼みはドル円次第となります。そのドル円は昨日、確かに142円台から切り返しましたが、144円台も重いままでした。17日の日米通商協議で為替問題が議題の1つとされているため、積極的に上値を試すことが出来ないかもしれません。
気になるのはやはりドルリラの状況です。エルドアン・トルコ大統領の政敵と言われている最大野党・共和人民党 (CHP)のイマモール氏が逮捕された3月19日、リラは暴落しました。しかしながらその日でさえも、金融当局の為替介入があったとはいえ、NY市場の終値水準は37.90リラ前後まで抑えられています。リラ買い介入の目安と思われた
38リラをドルリラが超えてきたことは、介入資金であるトルコ中銀の外貨準備高の底が見えてきたのかもしれません。
なお昨日発表された2月トルコ経常収支は44.1億ドルの赤字とほぼ予想に沿った結果でした。しかしながら4カ月連続の赤字であり、赤字幅も前月や前年同時期よりも拡大しています。シムシェキ財務相が目指す「経常収支の改善」は足踏み状態であり、リラ反発の鈍さを示唆しています。
本日のリラ円は11日安値3.73円を割り込むと、過去最安値3.61円が再び意識されます。上値めどは日足一目均衡表・基準線3.85円を想定します。
【今日の予定】
特になし
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