トルコ🇹🇷政策金利 利上げ46%

トルコリラ


トルコ中銀が予想外の利上げ、リラの行方は?

2025年4月17日、トルコ中央銀行が再び注目を集めました。カラハン総裁率いる金融政策委員会は、主要政策金利である1週間物レポ金利を42.5%から46%へと大幅に引き上げました。これは市場予想を大きく上回る動きで、ブルームバーグの調査に参加した23人のアナリストのうち、わずか3人しか利上げを予想していなかったとのこと。

背景には、トルコ国内の政治的混乱、そして米国による貿易政策の圧力が重なり、リラが対ドルで大きく下落したことがあります。このままでは投資家心理の悪化が続き、インフレもコントロール不能になるとの懸念から、中央銀行は大胆な引き締めに踏み切った形です。

リラは反発、でも予断を許さず

発表直後、リラは対ドルで若干の反発を見せました。高金利は通貨にとってプラス要因ですから、これは当然の反応とも言えます。ただし、この反発が「一時的なもの」に終わるか、それとも「持続的な回復基調」につながるのかは、まだ不透明です。

なぜなら、今回の利上げはインフレを抑えるための措置である一方で、金利が高すぎると企業や消費者の負担が増え、景気の冷え込みを招く可能性もあるからです。また、エルドアン政権の政治的な影響が金融政策に及ぶリスクも依然として残っており、中銀の独立性に対する市場の信頼も完全には回復していません。

今後のリラの展開は?

短期的には、今回の利上げによりリラがある程度安定する可能性があります。特に、海外投資家から見れば、46%という金利はかなり魅力的です。しかし、中長期的には以下の点がカギとなるでしょう:

  • インフレのコントロールがうまくいくか
  • 政治的リスクが収まるか
  • 米国との貿易摩擦がどう進展するか
  • 中銀が継続的に市場の信頼を得られるか

つまり、「高金利=安定」という単純な方程式が通用するかどうかは、国内外の環境次第なのです。

最後に

今回の利上げは、トルコ中銀が市場に対して「本気でインフレと戦う」姿勢を見せた重要な一歩です。ただし、これがリラの回復につながるかどうかは、まだわかりません。投資家としては、引き続き政治や国際情勢にも目を向けながら、慎重な判断が求められる場面だと言えるでしょう。


右肩下がりのトルコリラ巻き返しなるか??

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